オーバーホールとゼンマイ交換で直ると思ったら想像以上に苦戦!?【ハミルトン腕時計修理例ほか】

群馬県桐生市の(株)福田時計店ではスイス製の機械を載せた海外ブランド腕時計の修理をやっております。

今回は、まずHAMILTON(ハミルトン)腕時計の修理例からご案内します。

止まって動かなくなってしまった「ハミルトン カーキ」をオーバーホールと部品交換で修理。

さらに、ガラスが曇り時刻が遅れる症状が気になるハミルトン自動巻き腕時計のオーバーホール修理も完了しました。

後半はIWC(通称 インター)の腕時計修理例もご紹介していきます。

リューズが抜け落ちてしまう故障を部品交換で直し、オーバーホールでメンテナンスが完了しました。貴重な「魚マーク」のリューズを引き続き使えるとお客様に喜ばれました。

 詳しくは後ほど。

軍用腕時計、いわゆるミリタリーウォッチを再現したとして人気の「ハミルトン カーキ」腕時計修理例をご紹介していきます。

群馬県太田市からご来店されたお客様から、止まったまま動かないとして(株)福田時計店に持ち込まれました。

当初はゼンマイ故障だ、オーバーホール(分解修理)とゼンマイ交換で直るかなと思っておりましたが。修理開始してみると意外と苦戦させられることに。

ゼンマイが故障したときに他の部品を巻き込んでしまったようです。通常は香箱と呼ばれる部品の中に収まっているゼンマイですが、どうやら故障の際に機械の中で暴れたようで……。

動力を針に伝える働きをする歯車など、複数箇所やられてしまっておりました。

お預かり時にご案内していた修理内容から変わってしまったところがありました。修理金額も部品交換数が増えたため、その分かかってしまいます。

幸いなことにお客様から了承をいただけたので修理を続行できました。

オーバーホールと部品交換で修理完了　税込3万円台

現代的でスマートな見た目が特徴的なハミルトン腕時計のオーバーホール修理例をご紹介します。

群馬県太田市からお越しのお客様からオーバーホール修理のご依頼です。

ガラスの内側がよく曇るのが気になる、さらに時刻も遅れがちという状態です。

オーバーホール修理をご案内させていただきました。

ハミルトン　オーバーホール基本料金￥18,800+税で修理完了

一時的な温度の変化でガラスが内側から曇ることもあります。

しかし、頻繁に曇るようだと機械内部に湿気が入り込んだまま抜けていない状態です。

ちょっと分解して曇ったガラスを拭くのでは直りません。

オーバーホールでしっかりと分解洗浄して湿気を取り除かなければなりません。

オーバーホールとは腕時計を分解洗浄するほか、湿気を除去したりオイル注油で動作をスムーズにしたり、精度調整もできます。つまり、腕時計をひと通りのメンテナンスができます。

湿気の影響のためか、歯車部品などに錆(サビ)が出ておりました。サビ取りして対処します。

オーバーホールの結果、ガラスの曇りもなくなって精度も安定。お客様が気になっていた症状が解消しました。

パッキン交換などでメンテナンスしておりますが、念のため水や湿気にご注意していただくようお伝えしました。

群馬県伊勢崎市からお越しのお客様から、クールでおしゃれなIWC腕時計(通称インター)の修理依頼が入りました。

時刻合わせに使うリューズ部品が抜け落ちてしまっている状況でした。

直すためにリューズ交換しなければいけないのかとお客様に心配されましたが、結果は元の部品を使って直せてひと安心。

オーバーホールと時計の機械とリューズをつなぐ金属部品「巻き芯」部品の交換で直りました。リューズは元の部品をそのまま使えました。

お客様がリューズ交換を心配した理由に「魚マークのリューズ」があります。

このカワイイお魚デザインが珍しいようで、もしも正規修理に出して取り換えられると違うデザインのリューズになってしまうとか。

当店で直せて良かった。

リューズが脱落していた部分から湿気やホコリが入り込んでいましたが、これはオーバーホール修理で解決。

オーバーホールと部品交換で修理完了　税込3万円ほどで修理完了

店舗情報のご案内です。

群馬県桐生市で創業60年以上の(株)福田時計店は、時計・メガネ・宝石の販売や修理をやってきました。

営業時間　9：40～18：40

定休日　水曜日・日曜日

住所　群馬県桐生市東町808

TEL　0277-45-2383

腕時計修理のお見積り無料です。

ご来店が難しい方は宅配便による修理受付もできます。

店舗周辺地図はこちらです。

店舗専用の駐車スペースを4台分ご用意しております。

JR桐生駅から徒歩約15分

西桐生駅から徒歩約10分

より詳しい店舗へのアクセスについてはこちら

今回チラっと登場した単語に「香箱」という言葉があります。猫の座り方「香箱座り」が有名ですね。

腕時計の部品でも香箱と呼ばれるところがあります。それは、ゼンマイ部品を入れるところ。

なお、時計の部品では四角い箱の形は通常しておりません。グルグルになったゼンマイを小さくギュッと収めたようになっております。

このゼンマイを巻き上げ、ほどける力で針を回していきます。

ツヅミといい、香箱といい、時計部品にはときどき不思議な名前が使われていて面白いところですね。

ところで、「本来の香箱」って実物を見たことが無いかもしれない。調べようと思って試しに「香箱」で画像検索してみたら箱の写真より猫の写真(トラが座ってる姿まであった)が多くて笑えました。