修理方法は一つじゃない オメガのベルト修理まとめ【OMEGAオーバーホール例も】

【修理方法は一つじゃない】症状別 オメガベルト修理例
【2023年9月追記】最新の修理事情に合わせて更新
最初に記事を書いてから約6年となる2023年。
未だお問い合わせの多い「オメガ腕時計ベルト修理依頼」。
・すぐにピンが抜けてしまう
・腕に着けようとしても留め具が壊れて固定できない
・スライド部分の小さなネジが取れた
・ベルトの一部が欠けてバラバラになった
群馬県でオメガの腕時計ベルト修理できます。詳しくは(株)福田時計店にお問い合わせくださいませ。
「ベルト修理?フン、買ったお店に頼んでベルト丸ごと交換すればいいだけだ」
という方はこの先読む必要はないかも。
ベルト一式交換は確かに確実。部分的に細かく直すより丸ごと交換したほうが良いこともあるのは事実。
しかし、一つだけ問題があります。
ベルト丸ごと交換は費用が高い。特に金属のメタルブレスレット。
高価なブランド腕時計。当然ベルト代も高いです。
以前純正メタルブレスレット(ベルト)の価格を調べたとき6~7万円以上ということが判明。物によっては10万円超え?
前に聞いたときだったので、今は価格が変わっているかもしれません。
NEW! 2022年2月、20万円超えのベルト交換を勧められる事例あり (お客様情報)
そこで、部分修理のご案内です。
故障している箇所だけを直すことで、費用を抑えつつ納得できる修理方法をまとめてみました。
良い点、注意点、修理価格の目安、お得に直せるコツ、雑感
などを書いていきます。
【目次】
・ピンが抜け落ちる、腕からすぐ外れて困る症状の修理方法
・腕にパチンと固定できない、中留め(バックル)修理方法
・ベルトをゆるくしたいが余ってるコマがもう無い、サイズ調整・コマ足し修理方法
・取れちゃいけない所がバラバラに、調整コマ以外の部分の修理方法
☆ オマケ 時計修理の新時代(?)、上記すべてに対応可能な修理方法 ☆
ピンがすぐに抜け落ちる 修理方法はピン交換 選択肢は2つアリ

ベルトピンがゆるい、ピンが抜け落ちて外れてしまう症状。よくある修理ですね。
通常は、ベルトのサイズ調整するためにピンを抜き取ってコマを追加したり外したりします。
しかし、普段使用しているときに抜け落ちてしまう症状が出ると厄介です。ピンが抜けるとブレスレットの形を保てません。
特に危険なのが腕に着けているときに突然落下する恐れがあるところ。落下の衝撃で時計が壊れてしまうと悲惨ですね。
修理方法はピンの交換。純正品か代替品か、選択肢は2つあります。
「なぜかよくあるオメガのベルト修理」の記事でも紹介した、とっても多かった修理
純正品で交換の場合

写真左が壊れたピン 右が新しいピン
オメガのベルトは種類がたくさんあるので、ほんの一例です
【2023年8月追記】
値上がりにより当店では純正部品をあまりオススメしておりません。
オメガ用に作られた社外品のラインナップが増えたため、そちらをオススメしております。
良い点
純正部品であること
注意点
一般的な腕時計ベルトピンより費用がかかる
取寄ができない部品があること。
修理箇所があまりに多い場合は、別の方法を推奨。
純正部品を使用したときの価格の目安
約6千円台から (パーツ代+技術料 ピン・パイプ1セットあたり)
「このピンだけが悪さをする」といった時に特に有効。
逆に複数箇所に不具合が出ていると部品代が高くつくので、価格面で納得できなければ別の方法をオススメします。
純正品の取寄は費用がかかります。
そこで、お得に修理するコツがあります。それは余ってるコマやピン部品を持ってきていただけること。
未使用のピンは新品同然。それを使えば部品代を浮かせられます。
ただし、使用できる箇所が限られるため使えないことも多くあります。詳しくは店頭にてご案内いたします。
代替品で応急処置 費用を抑える修理方法
【オススメ】国内企業による優れた代替品をご用意してます。
良い点
代替部品を使って費用を抑える
修理箇所がたくさんある場合は特に有効
注意点
純正品ではない点を納得して頂く必要あり
こだわりのある方はメーカーへのご相談をオススメ
価格の目安
1,000円台 (ほぼ技術料 複数箇所の修理は加算あり)
純正と同じ構造のピン・パイプ部品で取付可能になりました。(一部モデルのぞく)
金額は純正品の半額以下で、従来品より強度と安定性に優れております。
より詳しくは店頭でご案内できます。
パチンと留める、中留めバックル部分の修理

腕に着けるとき「パチン」と留まるはずの部分。しかし、固定できない・すぐに外れてしまうという故障もよくあります。(株)福田時計店で修理可能です。
また、ベルトの固定を解除するのに使うプッシュボタンが作動しない、部品がバラバラになってしまった故障も修理できます。
他で「ベルト一式交換しないとダメ」と言われた物も部分修理で直すことができました。
オメガの中留バックルのプッシュボタン(留め具のプッシュボタン)修理できます。

ベルトを外すのに使うプッシュ部分が壊れてしまった、OMEGA(オメガ)修理例。

良い点
ベルト丸ごと一式交換より費用をかなり抑えられる
(メーカーによる修理だと中留バックルのみの故障でも、ベルト一式交換を勧められるようです)
注意点
ベルト全体がかなり劣化しているときは、一式交換のほうが結果的に良い
価格の目安
¥15,000 (税別)
(部品紛失などで製作が必要な場合は追加料金がかかることもあります)
ちぎれた部分は職人によるレーザー溶接で修理可能。跡ができるだけ残らないようにするのでキレイに仕上がります。
プッシュ部分がおかしくなった場合も直すことが出来ます。部品紛失されている場合は追加料金で直すことができます。
品番によっては中留め(バックル)部分のみ交換という手もあります。同じ物が手配できれば有効な修理方法ですね。
ただし、費用は3万円以上とそれなりにかかります。また、交換できないモデルも多いです。
【要チェック】
バックル以外も経年劣化してる場合は注意が必要です。全体的に劣化がひどい場合は一式交換のほうが良いかもしれません。
バラバラになった部品(板状の金属パーツ)は無くさないようにご注意を
修理前 壊れた状態イメージ 外れた部品(特に金属部品)は捨てずにお持ちください。


修理完了イメージ 腕から外す時に押すプッシュボタン部分が直りました

バラバラになった部品は無くさないようにご注意ください。
バネのような部品やネジはなくても替えがあるので大丈夫です。
しかし、金属でできた板のような部品は無くしてしまうと厄介です。
無くされても直すことはできますが部品製作が必要となります。
追加費用と合わせて2万円台後半となります。
指で押す部分と納めるためのカバー部品の両方を無くされている場合はベルト交換をおすすめいたします。
修理費が多額になり非効率です。さらに、オリジナルと同じ使い勝手の保証ができないためでございます。
以上が中留バックルプッシュボタン(留め具プッシュボタン)の修理でございます。
オメガ腕時計によくある特徴的なスライドネジ 無くしたら取付可能です


こちらもオメガの腕時計メタルバンドの中留め(バックル)によく見られる修理、それはスライドネジの紛失。
大きさ1ミリほどのすごく小さなネジです。ちょっとゆるむとすぐ無くなります。
私どもで部品交換できます。純正品と代用品があります。
純正品の部品代がかなり値上がりしてしまい、以前の倍近い価格になってしまいました。
そこで、代替品(対応品)が登場。どちらかお選びできます。
純正品 部品代+技術料で5,000円台 (2023年11月更新)
対応品 部品代+技術料で1,000円台
(価格は税別)
現在は対応品(社外品)をオススメしております。
社外品でも品質の良い国内産の部品をご用意できるようになりました。
純正に特別こだわる方以外は「対応品」をおすすめします。
通常は交換で対応できます。
万が一、古いネジが折れて詰まっている場合も修理できます。
きつい・ゆるいに直結する ベルトのコマ修理について
ベルトがキツイが調整駒がもう無い・紛失された場合の修理方法

ベルトがキツイからゆるくしたい。しかし、もう余ってるコマが無くてサイズを直せない。
何かいい方法はありますか?というお問い合わせが時々あります。
通常は余ってるコマを持ってきてくだされば、その場ですぐに直せます。しかし、部品がなければどうするのか。
無いなら取寄して駒(コマ)足しすればいいのです。
オメガベルトの品番によりますが、私どもで純正部品をご用意できました。以前であれば。
現在、ほんの一部モデルをのぞいて純正コマのご用意ができません。
正規店にお問い合わせくださいませ。
良い点
純正品なので見た目や装着時の違和感なし
専用のピンやパイプも一緒に手配されるので安心
注意点
大幅にサイズを大きくしたい場合は多くの部品が必要。部品代がかかる。
対応できるモデルがごく一部と限られる。
チタン素材のコマは入手不可。メーカーにお問い合わせください。
価格の目安
約8,000円~(部品代) 別途技術料
知識と運があれば、ネットオークションや「メルカリ」等を使って、自前で部品調達もできなくはないです。が、間違った部品を注文してしまうと悲惨。
実際にあったんです。持ち込まれた部品が使えず無駄になったことが。
お客様はとてもガッカリしてましたね。オメガであれば何でも付くワケじゃないのです。
ベルト調整でも「触らない」 取れちゃいけない駒が外れてしまった修理方法

ベルト調整に使う駒(コマ)部分には穴があいています。
これはピンやパイプを取ったり付けたりすることで、ベルトサイズ調整できるようになっています。
今回は、穴があいていない「本来取れちゃいけない部分」がバラバラになってしまった修理例。
正直に言うと「せめて調整コマ部分で壊れてくれれば……」と思わなくもないですが、このままでは腕時計として機能しないので何とかします。
部品取寄は困難 そこで職人の手でベルトコマ作成

調整コマではない部分の部品入手は困難。
手に入ったとしても「片側6コマセット」といった具合。費用は5~6万円くらいポンと飛びます。
そこで、レーザー溶接を得意とする職人の出番。
コマを作成して取り付けてもらう修理方法があります。
オリジナルと雰囲気が多少異なる点はご了承いただくことになります。
(写真だとベルト部分がピンボケしてしまってます。ゴメンナサイ……)
良い点
ベルト丸ごと交換より費用を抑えられる
修理実績豊富な職人により、違和感なくキレイな仕上がり
注意点
一部分ではあるが、純正コマでないのが混じる点に納得できるかどうか
雰囲気がオリジナルと異なる場合あり
ベルト全体の劣化具合によっては後のことを考えると一式交換のほうが良い例もある
価格の目安
約3万円~(要見積もり)
写真の修理例では、誤ってぶつけてしまったときに壊れてしまった修理でした。つまり、今回壊れた部分以外は健在の状態です。ベルト丸ごと交換するのは、ちょっともったいない例ですね。
しかし、ベルトが全体的にくたびれた例だと話は変わります。要するに、対処療法より全部取り替えたほうがいい状態だと一式交換がオススメです。
時計の中身は分解修理でメンテナンスされていても、ベルトはいつか限界がきます。
ベルト全体がガタガタで長く持たない様子であれば、「お疲れ様」の気持ちをこめて交換してあげたほうが安全です。
実際に直った、オメガ時計修理例を写真つきで多数ご案内中
修理前 Before 中留バックル プッシュボタン故障

修理後 After 中留バックル プッシュボタン修理完了例

【フリマアプリ ブーム到来で時計修理の新時代がやってきた!?】
ウルトラCな奇策として、同じ品番のベルトを独自で手に入れて交換する方法もあります。
先で紹介したネットオークションやメルカリなどで入手する方法ですね。
私どもに部品持ち込みしていただければ、あとは技術料程度で修理できます。先日、実際に持ち込まれた猛者(?)がおりました。
同じベルトを一式まるごと手に入ってしまえばある意味最強。ずーっと書いてきたベルト修理症状すべてに対応できるスゴ技です。
対応した品番を見極める目と、中古品というリスクを許せればですが。
年々厳しくなるブランド腕時計の部品供給状況。仕方なく、個人が出品している時計部品を使用するのが普通になる日も来るのでしょうかね。

オメガやロレックスなど、群馬県で時計修理ができます。
お見積もり無料です。ご相談お待ちしております。
ベルト修理だけじゃない オーバーホール修理できます
時間が大幅に遅れるオメガシーマスターをオーバーホール(分解修理)

時間がかなり遅れてしまう、オメガシーマスターのオーバーホール修理をしました。
振りが弱くてやっと動いている状態でしたが、オーバーホールで改善。精度も回復。
内部にサビも見られましたが、今後は湿気に注意していただければ大丈夫でしょう。

オーバーホール基本料金で修理完了 ¥21,800+税
修理期間は約2~3週間でした
オメガスピードマスター トリプルカレンダーの修理が相次ぐ

伊勢崎市からお越しのお客様からオメガ時計修理を承りました。やや遅れる症状を分解修理(オーバーホール)で改善。

桐生市の方と高崎市の方からオメガ時計修理を承りました。
2017年12月。オメガトリプルカレンダーの修理依頼が連続でやってきました。
こちらはちょうど修理期間が重なった結果、同じ腕時計が二つ並ぶことに。
しっかりメンテナンス完了しました。

もっと修理例を見たい方はこちら

宝石・メガネ・時計の
(株)福田時計店