激安の闇は時計修理だけじゃない 高い・安いメガネは何が違うか
眼鏡のマエストロを目指す上で避けて通れない話題。
「安いメガネと高いメガネ 何が違うか」
雑誌で話題になった「激安商品の闇」。
激安の時計修理編はこちら「地方にある激安の時計修理店がネットで紹介されてバレた結果、信じられない失敗が発生した話」
好評だったので調子に乗って「激安メガネ編」を書いていきます。
さらに、良いメガネの見本もご紹介。
【前回の記事】
同じ度数なのに見やすい。眼精疲労軽減に役立つ次世代レンズ「M-POS エムポス」
でも登場した眼鏡フレーム「TURNING ターニング」
選ばれるにはワケがある。かけ比べると魅力がビシビシ伝わる。
ものづくりの産地「鯖江の河和田」職人が手掛けるメガネフレーム「ターニング」ご紹介。
激安商品の闇「メガネ編」ポイントは3つ「見え方」・「掛け心地」・「人」
以前、年末に書いた
「地方にある激安の時計修理店がネットで紹介されてバレた結果、信じられない失敗が発生した話」
年末で誰もうちのブログ見てないだろーって勢いで書いた実話なのですが、
店舗にお越しいただいたお客様に「面白かった」と言われて嬉しさ半分・困惑半分。
(年越し前のノリで書いたから、内容はアレなので恥ずかしいのです……。)
さて、今回はもうちょっと冷静に「激安メガネの闇」について書いていこうかと思います。
なぜ書こうかと持ったのか、きっかけは電子書籍読み放題アプリで読んだ「激安商品の闇」という記事。
激安宿の品質がヒドイ話や、わずか3,000円の掃除機がやっぱり全然ダメな話と一緒に紹介された「激安メガネの闇」
電子書籍版で雑誌を読んでいた時見つけた記事です。
激安宿の汚さや食事がひどい話(新潟県産のお米だけ美味しかったらしい)。
大幅値引きでネット通販で3000円で投げ売りされてる掃除機が、見えるゴミも吸えない無能で最低評価☆1レビュー大量獲得してた話など、なかなか面白い。
その中で少しだけですが、激安メガネも書かれてました。
簡単にいうと、見え方の確認が機械任せでマズイのではという話。
メガネの命といえるレンズ度数。機械でピッと出して終わりでは雑すぎるという内容。
「見え方」レンズ度数はメガネの命
高いメガネ、安いメガネの違いを考える前に「なぜ、メガネをかけるか」を考えるべきです。
メガネをかける大きな理由は、見たい物が見えるようにするためです。
どんなメガネが必要か、生活の助けになるかは本当に人それぞれ。
教室の黒板が見えない、運転免許更新のため、年取って近くが見えなくなった、外ではコンタクトレンズだが予備のため、まぶしい光を防ぐため等々。
ひとくちに「遠くが見えない」、「近くが見えない」といっても、目的や希望は本当に違います。そんな簡単に度数は決められません。
好みやライフスタイルはもちろん、以前のメガネ使用の有無、両目で見た時のバランス、口にしてない見え方の不満は何か、等々……。他にもここでは書ききれない事がいっぱい。
機械任せで即レンズ度数決定! 本当にそれでいいのか。
メガネの命である「レンズ度数」。
どんな時に使うメガネなのか。解決したいことは何か。話を聞いていくうちに本人すら気づいてなかった見え方の悩みが出てくることもあります。
じっくり話を聞いてもらえるか、それとも流れ作業のようにパッパと済まされるか。激安の闇はここにあります。
手抜きされると後で大変。使い始めると痛感する重要ポイント「掛け心地」
メガネを使い続けると痛感するポイントが「メガネの掛け心地」。いわゆるフィッティングです。
かけた瞬間ではフィッティングが合ってるかどうか、中々分かりづらいのが厄介な点。長く掛けてるとジワジワ気になってくるものですから。
さて、お客様は意外とフィッティングに関心がありません。
なぜなら「掛け心地の調整なんて、できて当たり前」だから。
できて当然のフィッティングなんですが、
残念ながら、多くの激安メガネは掛け心地についてのフォローが足りません。
具体的に言うと、価格重視だったりデザイン重視で調整できる部分が少なかったり配慮されてなかったり。
(値段が高いメガネでも、まるで掛け心地を無視したかのような物もあります。当店でも見極めて入荷してます)
激安メガネの闇。それは、掛け心地(フィッティング)にかける時間がとても短い。
値段が安いから、次から次へ販売しないと商売になりません。
時間をかけずにフィッティングする方法は2つ。天才的技術でどんな人にもバシッと1発でフィッティングを決めるか、手を抜くか。それだけです。
天才でもないし手抜きもしない私どもでは、基本に忠実にいきます。ちゃんと時間をかけてしっかりとフィッティングします。
掛け心地の調整なんて、できて当たり前の事。これ以上どうこうは言いません。
そのメガネ、誰が仕立てあげるのか。異常な安さで釣って高いのを売りつける人に注意
誰がそのメガネを作っているのか、「人」に関しても激安の闇があります。
私どもでは、群馬県桐生市や周辺地域の方たちに「良いメガネ」をかけてほしい。そんな思いでやっております。異動や転勤で逃げることもできない、地域密着店。責任もって貴方のメガネを担当いたします。
そして納得されてお金を頂ければ幸せです。
一方、異常に安い値段で釣って高いのを売りつけるのは好きじゃないですね。お金が大好きですって感じが出すぎてて。
安く販売するために大量入荷、いろいろ効率化してどれでも均一で低価格を実現。というのならまだ理解できるのですが。
実際に、ほんの数千円でメガネが買える!という広告を見て行ったら、その20倍以上高いのをガンガン勧められて怒ってやった。こんな体験談もお客様から聞いたことがあります。
チェーン店より安い超低価格品ばかり売って、商売やっていけるワケないんです。高い商品へ誘導される危険がある「激安の闇」にご注意くださいませ。
なお、私どもでは メガネセット1式¥12,800(税別) をやっております。私どもだと、これが限界ですね。一式3000円や5000円じゃ流石にやってられません。。
激安品では絶対マネできない、良いメガネの見本「使う人の事を想う眼鏡」
ターニングを作っているメーカー「谷口眼鏡」は、ものづくりの産地「鯖江の河和田」地区にあります。
職人によって磨き上げられた生地の良さ、複数のチタンを使い分ける技術、体温に応じて馴染む鼻パッドを採用するなど。
昔ながらの良さと最新技術の良さを併せ持つメガネを得意とする、ファクトリーブランド。
俺に一番合うメガネはコレ! やっぱり使う人のことを想って作られたメガネは強いよ
3つのメガネフレームの中からお悩みだったお客様。その中から、少しくらい値段が上がってもコレが良い!
最終決定で選ばれたのが、このターニングTP-322のネイビー。
程よいクラシック感に溶け込む、ネイビー生地の新鮮さ。そこも気に入って頂けたのですが、掛けたときの感じが圧倒的にしっくりきたそうで。
ターニングは掛け心地を大切にしているブランドです。
もっと正確に言えば、フィッティング調整がしやすい。メガネ屋視点でも嬉しいブランドだったりします。
価格最優先で掛けにくいメガネや調節が難しいメガネが世にあふれる中、キチンとしているメガネはやっぱり強いですよ。
曲げたい所でしっかり曲がる。鼻当ての調節もスムーズ。やっぱりフィッティングしやすいメガネが私は好きですね。当店の入荷基準の重要ポイントです。
もっとも、あくまでポイントの一つ。メガネ掛けたら格好良くなれるかどうか、キレイになれるかどうかだって大切です。
群馬県桐生市でTURNING(ターニング)を扱う正規店です
群馬県桐生市で創業60年 メガネの(株)福田時計店はTURNING(ターニング)正規取扱店です。
品質はとても高いのですが、意外にもメガネフレーム価格は2万円代に抑えられています。
安すぎるのも考え物ですが、高すぎるのも困りますからね。
程よい価格帯で日本の職人メガネが楽しめるターニング、オススメです。
詳しくは店頭までどうぞ。
宝石・メガネ・時計の
(株)福田時計店